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大切にしたのは、効率よりもやすらぎ、画一性よりも美しい変化、そして揺るぎない安心。「桜の里 四季のまち」では、スーパー堤防による安全性の土台の上に、“歩くことが楽しくなる道”をコンセプトにしながら、街づくりを進めました。ゆらぎを感じさせゆるやかにカーブする道は、心地よい視界の変化をもたらし、歩く時間を心豊かなものにします。さらに、変化する風景をより味わい深いものにするために、地区計画や景観ガイドラインによって、統一感の中に美しい変化を織り込んだ街並みも創出。また、車の速度を抑え、人々のふれあいの場を演出する道路計画も、歩きたくなる安心な道であるための工夫です。
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「桜の里」の道は、景観の観点に安全性の視点も織り込んでプランニングされています。第一に、クルドサックやボンエルフ、フットパス(歩行者専用道路)など、それぞれ単独で歩行者の安全性を高める工夫がされていること。第二に、それらを組み合わせ、随所にゆるやかなカーブを設けるなどして一度入ったらなかなか抜け出せないようにし、外部の人が入り込みづらくすることで、セキュリティ面の安全性を高めていること。街全体を貫く道は、「秋のみち」と春のみち」の2本だけとしています。
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「クルドサック」はフランス語で「袋小路」の意味で、街区に進入する道路の奥が広場状になっていて通り抜けができない形式の道路。単なる袋小路ではなく広場のような豊かな公共空間になっているのがポイントです。そこは緑あふれる庭のような空間として独特の街並みを創出するとともに、居住者以外の交通を抑制して、安全面やセキュリティ面を向上させるといった役割も果たします。
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「ボンエルフ」はオランダ語で「生活の庭」の意味。車をゆっくりと走らせるために、植え込みを設けたり、道をあえてスラローム状に蛇行させたりした、歩行者と自動車が共存できる道づくりです。生活者の快適性や子どもが遊べる安全性を確保し、さらに自然とも調和した独特の景観形成にも貢献します。


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「桜の里 四季のまち」でめざしたのは、誇りを持って住める街づくりです。ここに住んでいることを、友人や知人に胸を張って言えるような、そんな街にしたいという思いがありました。街づくりのポイントは3つあります。一点目は、子供もお年寄りも安心安全に暮らせる街であること。二点目は、街をただ生活するだけの空間にするのではなく、そこで何か物語を見つけられるような場にすることです。三点目は、いつまでも商品価値を維持できる街にすること。住めば住むほど価値が出てくるような、そんな街を考えています。この3つのポイントは別々なものではなく、それぞれが輪のようにつながり合うことで、「桜の里 四季のまち」に住んでいて良かったと誇りを持って言えるようになると思うのです。


1980年に戸田芳樹造園設計室(現戸田芳樹風景計画)を設立。愛知万博ではランドスケープディレクターを務める。最近は中国でのプロジェクトを受注するなか、北京、上海などで講演会も開催。1989年東京農業大学造園大賞受賞。1995年修善時「虹の郷」造園学会賞受賞。
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