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家具付き新築建売住宅の購入時の注意点3つ

戸建マーケットにおいて、注文住宅は自分のスタイルに合うものをイチからオーダーしていくことを好む層に選ばれますが、新築建売住宅の場合は、手軽さ、分かりやすさ、すぐ入居できる点を高く評価する層に選ばれる傾向があります。

そんな新築建売住宅の中でも特に人気があるのが、「家具付き」販売物件です。リビングやダイニング等に主要な家具(例:カーテン・照明・ソファ・TVボード・ダイニングセット)がすでにコーディネート・設置されていて、それらを「込み」で購入できるというものです。

家具付きであるメリットとしては、既に家具が配置されていることで、生活シーンをイメージすることが容易になる点がまず挙げられます。家具が配置されていない空っぽの空間を眺めても、なかなか「広い・狭い」の感覚が掴みづらく、購入後に家具を配置してみたら「思っていたよりも狭い部屋だった…」となるケースが多々あります。家具付きならその心配がありません。また、注文住宅にはない、建売住宅のメリットのひとつである「即入居可」が、家具付きだと更にそれを加速させることができるという点も見逃せません。カーテン・照明・家具・家電などをイチからご自身で採寸して、セレクトして、購入して、そして配送手配するまでやっていると、かなり時間と労力を要してしまいます。暮らす上で不足しているものだけを用意すればよいという点ではとても「時短」にすぐれています。

ということで、本コラムではそんな”メリットたくさん”の新築建売住宅の家具付き販売物件を購入する際の注意点3つを解説していきたいと思います。


家具付き販売の場合の注意点3つ

①誰がコーディネートしたのか要チェック!

②号棟移動した家具セットかをチェック!

③保証・メンテナンスの内容をチェック!

基本的には立地や建物そのものと、配置展示されている家具・インテリア類がご自身の好みと一致して、相思相愛で気に入っていれば全ては問題なしなのです。ただ、後々「そんなことだなんて知らなかった!」と落胆しないための「ちなみに…念のためチェック集」程度だと思ってください。

①誰がコーディネートしたのか要チェック!

通常、建売業者が家具付き物件を企画する際には、インテリアメーカー専属か、独立系のインテリアコーディネーターと家具選定をしています。自社内にインテリア担当者がいて、業務を内製化している建売業者もあります。内装色や物件コンセプト、想定ペルソナを加味しながら、配置を考えていきます。つまり、通常はインテリアをコーディネートする業務に従事している人がトータルコーディネートしているはずなので、その点だけは確認したほうが良いと思います。

というのも、なかには販売担当者等がネット通販等で販売されている家具等を現場で組み立てて設置しているようなケースもあります。大半のケースでは見れば分かるのですが、分からないような場合もあるでしょう。せっかく、どこかのコーディネーターさんがしっかり色バランス等を熟慮してセレクトしたものだと思って購入したのに、ある日突然インテリアに詳しい人が遊びに来て「これホントにプロがコーディネートされたものなの?」などという疑問を投げかけられてしまったりするとちょっと残念な気分になりかねません。念のため、誰がセレクト・配置した家具なのかを確認しておいたほうがよいでしょう!

②号棟移動した家具セットかをチェック!

複数棟数を建築して販売する建売分譲地では、見映えのする家具配置されているモデルハウスを1棟以上設けて、それを見せながら販売を展開していくというケースが多く見受けられます。この場合、どうしても家具配置されているモデルハウスから売れてしまう傾向が強く、中には最後の1棟になるまでその家具を順次移動していっていることもあります。そして最後の1棟は家具付きで販売するというわけです。

この場合、全く同じ間取りで、全く同じインテリアカラーだと良いのですが、大抵はそうはいきません。なので、最終1棟の建売住宅に配置されている家具類は、元々全く違う間取りや内装色だった号棟にコーディネートされたものである可能性があります。見る人が見ると「あれ、なにやら、少し違うな」と思われるかもしれません。家具同士は色バランスが良いのに、なぜかフローリングや内部建具との相性がイマイチ…家具と家具の間に十分なスペースが確保されていない…そんな時は要注意です。購入予定の号棟に、当初からコーディネートされたものなのかは念のため聞いておいた方がよいでしょう。

③保証・メンテナンスの内容をチェック!

昨今の新築建売住宅には、建物の主要構造体や住宅設備、シロアリ、雨漏れなどについて様々な一定期間の性能保証がついています。購入者としては、何か不具合があっても保証があることで、安心して暮らすことができます。但し、家具付き販売している物件については設置されている家具類をそのまま付けて引渡をしますが、その家具”自体”の不具合等については保証を「免責」としているケースが多いです。

販売の促進の為に利用していたものを、無償で譲渡するので、その部分に関するアフターサービスについてはご容赦下さい、というものです。

まずはその家具類が保証対象なのか否かを確認したうえで、保証免責の場合については、その家具メーカーからの「裏」の保証があるのかを確認してください。例えばですが、ソファ。高額なものであったり、長期間使うのであれば、色々なメンテナンスや部品交換をする必要がでてくるでしょうから、そのためにもメーカーの対応窓口連絡先を聞いて、家具設置をした建売業者から購入した立場で、保証やサポートを継承できるのか否か等をご自身で確認してみてください。

最後に

ということで、一番大事なことは、その「家具を気に入っている」という点です。そして二番目に大事なのはその家具が配置・コーディネートされた経緯を、念のため知っておくということです。何を誰に言われようが「この家具とこの家が好きなんだ!」という方は、大丈夫です…でも、そんな物件との出会いがあるとよいですね!